私の履歴書・・・火葬場へ。

祖父の遺体をを乗せた車は、岡山市内にある東山火葬場
へ向かいました。60年前に、10キロの道を、5時間
かけて中学や医学校まで往復した道を、滑るように通っ
ていきました。

「夏なんか、暑つうて、勉強したことを全部忘れたように
思うた」と良く笑っていました。「医者にならな、お父さ
んから叱られるのに、試験に落ちるきょ-てい夢=おそろ
しい夢を、よー見て。醒めて、嬉しかった」

その90年の夢も一生も、今日限りです。
そんなに焼けた骨を見たことはありませんが、火葬場の係
の方が、骨の太さにびっくりしておられました。右の肩を
昔、折っておられますね、とも言われました。

明治30年頃、お茶の水の井上眼科で修行中、小金井という
所に花見に行って、落馬して肩の骨を折ったという話を聞い
たことがありました。70年経っても、解るものなのか。
火葬場には行かなかったバーサンは、骨壺を抱きしめました!

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