私の履歴書・・・惜別。
葬式は終りました。元気だった、前日まで愉快だったジー
サンは、いきなり亡くなりました。バーサンは、ひとりに
なってしまいました。ひとりで、暮らせるのでしょうか。
私は、今からでも大学をやめて良いと思いました。
足守に暮して、役場でも、信用組合でも勤めてもいい、と
考えました、ひとりっきりになるバーサンが寂しすぎます。
その考えは、父に一蹴されました。「あほう、ばーさんが
いつまで生きてると思とんのや・・・」
やがては、東京に引き取る、と、父は言いました。ついにわ
が大好きな「浦上足守邸」は最後を迎えることになりそうで
あります。そういう寂しさを積み重ねて人生はあるのや!と
父は、葬式の後始末の終った座敷の火鉢の側で言いました。
土瓶の中には、燗酒が沸いていました。それぞれの人間は、
次の人生を考えて行きていかなあかんのや。江戸時代でもな
ければ平安時代でも無い。昭和に生きてると言うことは、そ
ういうこっちゃ、逞しくあれ!父の言葉は続きました。

