私の履歴書・・・入学試験!
ついに試験日がやってきました。次兄は弁当を作ってく
れました。長兄は、出発の時、玄関までやって来て「お
い頑張れよ」と笑いました。それぞれの兄らしいです。
家を出て左に曲がり、直進して、右に曲がるところで、
振り向くと、30メートルぐらいありますが、次兄は、
まだ門の外に立っていました。手を振り合いました。
試験場所は東横線の日吉という所です。寒い日でした。
午前中、さっぱり出来ませんでした。
お昼は、陸上競技場のベンチで食べました。牛肉の甘辛
煮とほうれん草のお浸しでした。誰もが、景気の悪そう
な顔をしています。弁当を、お母さんが作った家が主流
でしょう。おばあさん、お姉さん、あるいは女中さん。
思いました。みんな、一家の期待を背負って試験を受けて
いるのでしょう。私が合格しなくても、どこかの彼ら彼女
らの家で「バンザイ!」があれば、それは目出度いことに
違いありません。別に、私が合格しなくても・・・。

